掃除から出てくるもの

年末は弊社も大掃除がありまして、一日がかりでスタッフ総出で普段できない換気扇やエアコンのフィルター、網戸、保管期間を過ぎた書類の整理などを行いました。
毎日、事務所と庭、倉庫周りの掃除は行っているのですが、大掃除では普段目の届かないところまで手を入れるので思わぬ場所から、探していた本や、記憶にないものが出てくることもあります。家族間でも、自分で片付けていないものは分からないということありますよね。
実際、掃除という作業は、日常の一コマではありますが、たくさんの気づきを与えてくれる時間でもあります。
例えば掃除する場所をローテーションにしてみると、人によって気が付く点、視点が違うので、前の担当の人が給湯所のスポンジを新しく交換してくれていたりごみ箱の底に交換用袋を畳んで数枚入れておいてくれたり模型の上の埃を丁寧に払ってくれていたりこれは効率的でいいな、大変だけどきれいにしておくと気持ちがいいなと思うことがあり、自分も真似してみて、次の人につなげるなど、他の人の視点から学び、改善することができるのは分担場所を変えるメリットだなと思います。

こういった生活の些細な知恵は、設計にも役立つことが多くどのように家事をしているのか、お客様それぞれ違いがあり一日の動きをできるだけリアルに想像することで提案の内容が変わることがあります。
雑巾を置かないでキッチンペーパーを使っている人、消毒をこまめにされる人、OPEN棚で埃がつもるのが嫌いな人など不快に感じることが一つでも少なくなればいいですよね。
掃除する視点から暮らしやすさに関わる提案が生まれるかもしれません。

山口江梨子