ずっと暮らせる家とは?
「新築してから後悔したこと」というアンケートの
第1位は、間取り・レイアウトです。
この手のアンケートは良く実施されるのですが、
だいたいどの結果も1位は同じです。
ではなぜ、このような状況が起こるのでしょうか。
考えられる要因は、2つあると思います。
1つは、普段の生活とのギャップです。
家が変わっても、住む人は同じですから、暮らし方って意外と変わらないものです。
憧れる暮らし方もありますが、自分達家族の性格や行動は変わらないので、
せっかくの新築だからと、あまり背伸びや無理はしないで、今の暮らしの問題解決を中心に考えた方が
ストレスフリーな暮らしが実現できると思います。
もう1つは、今の生活に特化しすぎて、将来の生活の変化をあまり考えられなかった、ではないでしょうか。
これは、普段の暮らしを丁寧に見つめる方こそ陥りやすいと思います。
一生暮らす家ですから、子供も成長し巣立って行きますし、自分達の身体もどんどん衰えてきます。
また長く暮らしていくうちには、職業や働き方も変わりますし、技術の進歩によって生活用品も変ります。
全部を予測することは不可能ですが、分かることには予め対処しておくことが出来ますし、
予測できないことでも、柔軟に対応できるように、部屋の分け方やスペースにゆとりを持たせておくと良いと思います。
家を変えたいと思うのは、性能や機能の劣化よりも、暮らしに合わなくなったという理由の方が大きいと思います。
長く住めるいというのは、物理的な耐久性ももちろん大事ですが、
それ以上に、長期間に渡って変化し続ける暮らしに対応できる性能が大事だと思います。
設計者にありのままの暮らしを見せて下さい。そして、普段の生活について話してください。
ありのままの暮らしを他人に見せるのは、とても恥ずかしいことですし、気が引けますが、
病院でお医者様に身体を診て頂くことと同じと考えれば、少しは抵抗感が軽くなると思います。
あなたが暮らす家ですから、是非あなた自身や家族のこと語って、あなた自身の暮らしを見せてください。
そうすればきっと、将来に渡って暮らしやすい家、長く住める家に近づけられると思います。
サン工房・設計・大西等