ヘリテージ・デザイン

田植えの季節になり、玄関先の門柱の上で休んでいる、蛙の後ろ姿を見てふと思いました。
つくづく、ポルシェの後ろ姿に似ているなと。

ポルシェの哲学には、「トレンドは変わっても、スタイルは決して色褪せない」というのが原則としてあります。
オーナーにとっても、ポルシェに乗ることは、いわゆる一過性の意味での「ライフスタイル」という訳ではないでしょうし、
もちろん、ポルシェのデザイン哲学にも、流行という概念はありません。
私達は過去に創り上げたあらゆるモデルに敬意をはらい、
「ヘリテージなくして未来はない」と考えます。
つまり、新たなモデルを生み出す際も、過去とのつながりは重要という事なのです。

このような記載がありました。
建築においても、美しさのデザインを探求することは必要で、
一過性の流行に左右されすぎず、歴史ある建築からも普遍的な美しさを感じとり、
学び、継承していく。そのような、強いポリシーが必要なのかもしれません。

夏目通宗