「袋井市の家(仮)」の設計主旨や詳細計画についてご紹介します。
計画地は車通りがさほど多くない住宅街の一画です。 面積は約100坪、北と西、2方向が道路に面した角地です。
南側の風景です。写真の左側は河川があります。 付近は畑や川の堤防が広がっており、遠くには山並が見えます。 周囲の建物は背が低く、昔ながらの風景が残されているように感じます。
■設計条件・住まい手のご要望
・夫婦とお子様2人の4人暮らし。 ・2台分の屋根付き駐車場。雨に塗れずに玄関へ。 ・主寝室は1階。布団を使用。 ・奥行きのあるウッドデッキ。たまに外で食事したい。 ・共働きのため、洗濯物は乾燥機と室内干しが中心。 ・2~3帖ほどの仕事のための個室。
コンセプトスケッチ
朝日が差し込む南東にキッチンとダイニング、同じ空間にリビングを配置。 リビングの南側は大開口とし、外部はウッドデッキに。 ダイニングともつながり、ここで食事もできる。 北側は水廻りと駐車スペースに。 西側道路から正面、家のほぼ中心に玄関を配置しました。 2階は子供部屋と書斎、小屋裏収納のみとし、「平屋のような生活」ができる計画としています。
リビング、ダイニング、キッチンのイメージ
キッチンの奥にダイニングがあります。 「家族の様子が見えるキッチン」が奥様のご希望でした。 リビングの先は屋根のあるウッドデッキとし、ダイニングとつながります。 デッキにはガラス屋根がかかり、アウトドアリビングのように使います。
脱衣室のイメージ
洗濯機、洗い物シンク、乾燥機、洗剤や下着類の収納、室内干しスペースなど、 量や高さを確認し、細かく計画しています。
北に向けて降ろした大屋根が特徴的な外観です。 1階部分も同じ向きの切妻屋根とし、シンプルで重心の低い佇まいを意識しました。 玄関は道路から少し奥まっており、樹木や照明でアプローチを演出します。
「デッドスペース」がなるべく小さくなるよう、 天井高さと構造計画、柱や梁の見えがかりに注意して設計しています。 2階の天井が低い部分はロフト収納としました。
1階部分も外観のバランスや玄関扉の高さ、 内部の天井高やエアコン等設備スペースを考えながら寸法決定しています。
北側道路から見た外観です。 1枚の大屋根が軒先低くまで落ちてきます。 窓は通風に必要な最低限の大きさとし、生活の様子が分からないようにしています。
外壁は白の塗り壁、屋根はガルバリウム鋼板です。
完成は2022年10月の予定です。 庭の完成後、内覧会を予定しています。