2022.06.24 施工中 磐田市の家 #02 施工中の様子

『磐田市の家』設計コンセプト・詳細計画編に続き、施工編として工事の様子について紹介させて頂きます。

まずは基礎工事に先立って地盤改良工事からの開始となります。

事前に地盤調査させて頂きましたがその調査箇所は5箇所となります。
建物4隅の4箇所と建物の中央部分1箇所を調査させて頂きました。

地盤調査の結果より推定地耐力を検討し、建物の荷重に対して地盤の地耐力が充分に期待できない場合は地盤改良工事をさせて頂いております。


①地盤改良

番号が記入された袋にはセメント系固化剤が入っております。大きな袋が沢山ありますね。
この材を掘削土と混合攪拌し、その後締固めを行い地盤の強度を高めていきます。
この作業は後では出来ない工事ですので慎重に進めさせて頂きました。


②地盤改良掘削

地盤改良工事が完了しますと次は基礎工事に入ります。
地盤強度が高くなった地面の上に基礎を造っていきます。

弊社では丈夫で長持ちする建物を造る為に建物部分とは別に基礎部分に対しても構造計算を行います。
建物荷重が上から下へ地面に向ってかかりますので基礎部分には反対に地表から押し上げるように反力が加わります。
その地表からの反力に十分に耐えられるよう地中に梁を造っております。
基礎の構造計算を行うことでこの地中梁の必要箇所を検討することが出来ます。
写真③の中央部で鉄筋が組まれて、少しくぼんでいる所がありますがこれが地中梁となります、ここにコンクリートを流し込むことで鉄筋コンクリートの梁が地中に完成します。


③基礎工事

鉄筋が組み終わりますと第三者機関の配筋検査がございます、その検査に無事合格しましたのでコンクリートの打設工事に入っていきます。


④コンクリート打設

コンクリートを現場に搬入する生コン車(左)と生コン車から受け取ったコンクリートを建物の基礎に打設していくコンクリートポンプ車(右)が現場に到着しました。


⑤ウッドデッキ下土間打ち

基礎工事が完了しました。写真⑤はウッドデッキの下にあたる部分にも土間を施工している様子です。


⑥土台

上棟式に先立ち、土台の設置になります。この木材の上に柱がほぞ差しにて組まれて行きます。
この土台は静岡県産の桧(無垢)で施工していきます。柱からの荷重に対しての強い耐力と地面に近いゆえに高い耐水性や白蟻に強い耐蟻性も考慮して土台には桧を選定しております。


⑦給排水工事

こちらも上棟式の前に建物周辺の配管工事に入っております。排水がスムーズに流れていくように少しずつ傾斜を取りながら施工していきます。
これからの長い年月、ずっと快適に暮らして頂く為にも重要な工事の一つでもあります。


⑧軒裏材

屋根の軒裏には杉板張りを行います。住まい手のご夫婦お二人に喜んで頂けるのが楽しみです。
軒裏の材料は上棟式の初日に間に合うように前もって準備しておく必要があります。


⑨上棟

いよいよ待ちに待った上棟初日を迎えました。柱も土台同様に静岡県産材の桧材(無垢)を使用しております。道路を散歩をしている近隣の方からも桧の香りが良いねと声をかけて頂きました。


⑩梁組

梁材(写真⑩の土台上に横並びされている木材です。)は伝統的な継ぎ手による加工を施してあります。
簡略化された継ぎ手に比べますと木材の引っ張り耐力が高くなりますのでこちらの継ぎ手をお勧めしております。同じ木材を使用するのでしたら強い方がより安心ですね。


⑪屋根合板

リビングは梁材を水平方向ではなく傾斜状に施工していく登り梁としております。屋根を支える木材の役割をしております。丈夫で長持ちする為に屋根・壁・床には構造用合板を施工し、面構造としていきます。


⑫上棟式

先ほど写真にも出てきましたが、準備していた軒裏の杉板を施工していきます。日本の家の特徴の一つでもある深い軒が印象的でとても素敵ですね。


⑬屋根工事完了

壁にも構造用合板を施工し、面構造としております。耐力壁のバランスを現す数値(偏心率と言われております。)は低いほどバランスが良いのですがサン工房では建築基準法で定められた基準数値の半分以下になるようにより厳しく設計させて頂いております。


⑭根太工事

床の下地になる根太材の施工に入っていきます。床下部分は後では取り換え施工が出来にくいので快適に暮らして頂くには重要な所です。床下の通気性が良い建物ですので、ここも耐水性、耐蟻性を考慮して桧材にしております。


⑮外壁下地

外壁面への構造用合板の施工が終わりますと防水用のシートを施工します。その上から壁内を通気させるために縦方向に木製の通気部材を打ち付けます。


⑯左官下地

左官仕上げの下地施工で木摺り下地です。外部に使用する場所でありますので暴れの少ない乾燥材を使うのが一般的ですがこちらも強い耐水性、耐蟻性の桧材を使用しております。


⑰断熱材

天井の断熱材が施工完了しました。こちらは長期優良住宅の省エネルギー性能を必要とする断熱性能等級は最上級としておりますのでご安心頂けると考えております。


⑱ニッチ施工

こちらはキッチン裏手側に造らせて頂いたニッチ収納です、キッチンで使う調味料などが目に映りにくい場所で収納出来、かつ使い易く、便利そうです。

関連記事