十畳の和室

『十畳の和室が必要』
というご要望から始まった湖西市のお住まい

多くのお客様をお招きしたり、またお祀りするスペースが処々にご必要という事もあり、昨今では少なくなっているいわゆる”和室”の設計をする機会を頂きました。

和室といっても従前の和室をそのまま再現するという事ではなく、新築の建物に違和感なく馴染ませる必要があり素材や木目の選定、鴨居や廻縁など細かな寸法設定により印象が大きく変わり、その他の居室よりも何倍も設計に時間がかかり、それを実現する大工技術も多くを要求します。


※従前のお住まいの構造材からリペアした松の座卓

設計任せでも駄目で、また大工任せでも駄目。
双方に折り合いをつけてようやく説得力のあるものが出来ると思います。

普段使いもできる様にリビングと一体となるように和室を計画しましたが、10畳の和室と広さのバランスもとる必要があり、単純に計画すると広すぎるお住まいとなってしまい、実際は和室よりリビングの方が面積は小さいのですがどうバランスよく見えるかを検討しました。

間取りからは読み取れない部分をどのように検討していくかの大切さを改めて感じる機会になりました。

また、この和室がいつか受け継がれ、再現またはバージョンアップされていくかもしれないと思うと感慨深いです。

岡本