機能が風景になるとき

毎日大変暑い日が続き、小学生が銀色の日傘を差して歩く姿が
見られるようになりました。

暑さと省エネ対策のため、先月から自宅寝室外のバルコニーの物干しへ遮熱シート
を暖簾状に加工して設置しています。(使用しているのは建築現場でも使用されているタイベックシルバー)
おかげで寝室に入る日射はカットされ、障子を閉めることでさらに効果が高まりました。
さらにバルコニーに設置しているエアコンの室外機が影の中に入りますので、
室外機の排熱の負担軽減にもなっています。

追加で今年からリビングの窓にも設置しようと思いましたが、ここはバルコニーがないこと
窓の外からみえる範囲はマンションの規約により手を加えることができないため
窓の室内側から遮熱シートを景色がいいところだけを残してふさぐことにしました。
朝仕事にいく際には木製ブラインドの羽で全てふさいで室内に日射が入らないようにします。

実際に両方の設置方法を比べるとどちらも室温を下げる効果を発揮しますが
特に窓外に設置したものの効果は高く、冷房の設定温度を28~29度くらいで設定しても充分です。
リビングに関しては、31度設定で不在含め24時間回しっぱなしです。
羽の向きはできるだけ天井面に近くをなぞるように設定しています。
室内機のサーモの反応の影響か室温が29度くらいまで下がるため、
あとは帰宅後サーキュレーターを回していれば調理や家事を進めても充分快適にいられます。

しかし、遮熱シートのデメリットは銀色の面が外から見えることで
賃貸や仮住まいだからできることで、一軒家で住宅の心地よさ、暮らしを考えれば
冬は日射を取り込める適切な長さと高さの軒の設置が重要であると考えています。
軒先に設置する簾も、素材、風情、機能、価格、総合的にみてとても優秀で
機能が景色になる、というのは理想的ですね。室内ではなく軒先でカットできる点も効果を高めてくれますね。

室外機にも軒が必要なのではないかと考えさせられる今日この頃。
8月の猛暑どう乗り切るか、ささやかな実験は続きます。

山口江梨子