ご要望の聞き取りを終えて、設計提案に進みます。
お打合せのたびにニコニコと迎えてくれる子供たち。その子供たちを明るい笑顔で、温かく包み込むようなご主人と奥様。そうしたご家族の様子を見るうち、ご家族それぞれの時間にあっても、ふと目線を上げるとその先に家族の誰かの顔があり、ときに目が合ってにっこり笑い合う。そんな暮らしの場面が思い浮かび、ご提案の形が出来上がっていきました。
また工事をするお住まいは、築30年ながらも丁寧に造られて大切に住まわれてきた、綺麗で広々としたお住まいです。
全体に薄く手を入れるよりも、そのままで生活できるところは極力費用を掛けず、生活の中心である1階のLDKを中心に予算を掛けて改修した方が、空間の完成度も上がり満足度も高くなると考えご提案を進めました。

リビング・ダイニング・キッチン
・リビングとキッチンを隔てる壁を撤去し、キッチンから全体が見渡せる空間としました。
・本棚や窓際にベンチを作って多くの居場所を設けると共に、壁を背にして互いに中央を向くレイアウトとしました。
・ダイニングの腰窓を掃き出し窓とし、ゆとりあるウッドデッキを設け内と外を繋げました。
・リビングとダイニング・キッチンとで天井の意匠を変えることで、空間が間延びしないよう配慮しました。

玄関
・洋風なデザインの手摺や収納家具を撤去し、格子や杉の天井、製作家具、左官職人による塗り壁で隣接する和室とのバランスを意識した和の雰囲気としました。

洗面コーナー
・朝の忙しい時間帯の動線を改善するため、ドライルーム、脱衣室とは別に廊下に面して洗面コーナーを設けました。
・インスタグラムで気に入った写真を教えていただき、周りとのバランスをとりつつ、お打ち合わせを重ねて意匠を決定しました。

ドライルーム、脱衣室
・スロップシンク、洗濯機、乾燥機、室内干し、カウンターを1室にまとめ、洗濯から収納までの動線がコンパクトになるよう計画しました。
・奥様がひといきつける場所にもなるよう、エアコンの存在感をおさえる格子を設け、居心地にも配慮しました。