手数(てかず)

ハンス・J・ウェグナー展に足を運びました。(Yチェアはご存じの方も多いのではないでしょうか。)

想像以上に大規模な展示会で、ビンテージも含めて一挙に実物を見る事のできる貴重な機会でした。

木工職人でもあるウェグナー氏のインタビュー映像の中で「木の事や作り方、強度などを熟知しているが故にデザインに制限がでてしまうのではないでしょうか?」という問いに「その制限があるからこそ、強度や製造過程に無理なく、結果的に美しく耐久性のあるものになる。」「職人に従い過ぎても、美しいデザインにはならない。」

そんな感じの事をおっしゃっておりました。
インタビュアーの方、良い質問をしてくれた!と思いつつ、そうそうこれがモノづくりの原点だと嬉しい気持ちになりました。

製造過程の展示もあり、とても説得力のあるものでした。比較的高価な家具ですが、ロングセラーとなっている理由がわかります。

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家づくりにおいて置き家具、造り付けの家具など、設計によりその選択肢は多いのですが、設計の手数が増えれば増えるほど、いかにそれを感じさせない様にするか考える必要があります。

逆にこのような美しく想いの込められた家具たちが置かれる空間には、建築には意図を感じさせない、手数の少ない設計が良い時かもあるかもしれません。

そんな事に想いを巡らせながら、自身の設計を顧みる機会になりました。やっぱり良い物を見るとやはりワクワクしますね。

岡本