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まわる

設計者ブログ

私たちは建築資材として、セルロースファイバーを使うことがあります。

原料は「紙」。

新聞紙などの古紙を繊維状になるまで粉砕し、壁や天井に吹き込んで断熱材として使用します。

リサイクル素材で、化学物質が少なく、調湿性や防音性にも優れた良質な材料です。

同じ原料である紙を、さらにナノレベル(10億分の1メートル)まで細かくしたものは、「セルロースナノファイバー(以下、CNF)」と呼ばれます。

……?

なぜ、こんなにも細かくするのか。

それは、CNFが環境に配慮した新素材として、さまざまな産業に貢献する可能性を秘めているからです。

「海洋プラスチック問題」や「マイクロプラスチック」という言葉を耳にしたことがある方も多いでしょう。

廃プラスチックが環境に与える影響は、今さら言うまでもありません。

私たちが分別している「プラごみ」も、その多くが焼却されています。

焼却時に発生する熱を回収し、エネルギーとして再利用することを「サーマルリサイクル」と呼びます。

一方、プラスチックを材料そのものとして再利用する「マテリアルリサイクル」もあります。

CNFは、このマテリアルリサイクルにつながる素材として、研究開発が進められています。

では、なぜ紙をそこまで細かくする必要があるのでしょうか。

その理由のひとつが、プラスチックと混ぜ合わせるためです。

プラスチックと木質繊維は、そのまま混ぜても結合しにくく、水と油のように分離してしまいます。

そこで、木質繊維をナノレベルまで細かくする。

すると、CNFとプラスチックを組み合わせることができ、「セルロースファイバー複合樹脂」という新しい材料になります。

このセルロースファイバー複合樹脂を使った食器が、富士市のエフピー化成工業という企業で製造されています。

その名は「Mawal(マワル)」。

原料となる複合樹脂にはCNFが50%以上使用され、100%マテリアルリサイクルが可能です。

樹脂由来なので軽く、落としても割れにくい。

耐熱性もあり、食洗機にも対応しています。
なんと、150℃の耐熱性。

独特の丸みと、ほどよく厚みのあるデザイン。

プラスチックとは少し違う、滑らかな口当たり。

樹脂製でありながら、どこか質の高さを感じます。

スプーンとフォークは、それぞれくびれの角度が異なります。

特にフォークは、パスタを巻いて食べることを想定した形状になっているそうです。

カラーバリエーションは7色。(画像はMawal公式HPから転載)

商品はスプーン、フォーク、平皿、お椀の他、箸やコップもあります。

コップは大小2種類。

独特の曲面で持ちやすく、手触りも滑らかです。

洗面所に置いておくのにもちょうどよいサイズ。

これらの商品は、弊社展示場を含む静岡県内3店舗や、百貨店で開催されるポップアップなどで実際に手に取ることができます。

最近では、星野リゾートの「OMO7横浜」や「LUCY尾瀬鳩待(群馬県)」の施設内でも取り扱いが始まったそうです。
(詳しくはMawal公式HPを確認してください。)

興味のある方は、ぜひ一度手に取ってみてほしい。

ちなみに、上記施設の設計にはどちらも成瀬・猪熊建築設計事務所が関わっている。

私が好きな建築家のひとりです。

OMO7横浜は、旧横浜市庁舎を改修した施設。

旧横浜市庁舎の設計を手掛けたのは、昭和を代表する建築家・村野藤吾です。

村野建築のエッセンスを読み取りながら再生された建物には、単なる「改修」とは違う、深みがあります。

そんな建物で、CNFという新しい素材を使った製品が使われている。

なんだか面白い組み合わせです。

この新素材、セルロースナノファイバーは、自動車部品としても製造・利用されているようです。

自動車には樹脂製のパーツが数多く使われていますが、その中でCNFが使われている割合は、まだほんの一部。

建築にも、樹脂製品は数多く使われています。

代表的なもののひとつが、樹脂サッシではないでしょうか。

アルミサッシに比べて断熱性能が高く、近年では住宅に採用される樹脂サッシもかなり増えてきたように感じます。

もしかすると、建築業界にもCNFが当たり前に使われる日が来るかもしれません。

木から生まれた素材が、プラスチックと組み合わさり、新しい材料になる。

そして、その材料がまた資源として循環していく。

100%マテリアルリサイクルできる建築。

そんなカッコいい建物を、いつかつくってみたい。

増田

>>infomation

□Mawal 公式ホームページ・Instagram
https://mawal.jp
https://www.instagram.com/mawal_official

□Mawal online shop
https://mawal.jp/collections/all

□サン工房ハナレ

hanaRe

展示場・家具雑貨店舗・レンタルスペース
住所:浜松市中央区大平台2-19-20
営業時間:10:00~18:00 (火・水曜定休)

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