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人が長生きするために必要なのは、丈夫な身体と健康への配慮

家だって同じことだと思うのです


家の「寿命」は何歳か


今から100年ほど前の日本では「家は三代住み継ぐ」という考えのもとにつくられていました。それが戦後になって、住宅の平均寿命はおよそ30年といわれるようになり、「家は古くなったら取り壊す」が常識のようになってしまいました。そして近年、日本が成熟社会を迎えると、それにふさわしい豊かな住環境を実現するために、政府が提唱する「200年住宅」に象徴される長寿命住宅が注目を集めるようになりました。「三代住み継ぐ」という言葉が物語るように、かつての日本の家は「しっかりつくって、きちんと手入れして、長く大切に住まう」ものでした。親から子へ子から孫へ。世代を超えて住み継ぐためには、何よりも「丈夫で長持ちする家」でなくてはなりません。また、家族構成や時代の移り変わりによる暮らし方の変化にも柔軟に対応できるよう融通のきく間取りであることも大切です。そして昔の日本の家づくりでは、これらのことがあたりまえのように行われていたのです。私たちサン工房が掲げているのは「日本の家づくり」です。この「日本の家づくり」では情緒や意味としての「日本の家」に加え、材質や工法の面からとらえた「丈夫で長持ちする日本の家」も指しています。今でこそ長寿命住宅の推奨という観点から地域材や伝統工法の良さが再認識されていますが、サン工房がこうした時流に関係なく、ずっと前から一貫して地域材と伝統工法にこだわってきたのは、偏に「丈夫で長持ちする日本の家づくり」を行うためでした。


まずは、しっかりつくる


「丈夫で長持ちする家」を建てる。そのためには、まず「しっかりつくる」ことが求められます。たとえば素材。昔から家づくりにおいては、木や石など、その地方を特徴づける素材を建築材として用いるのが理想的であるとされてきました。これは、それぞれの地域の気候風土に合った素材を使用することで、耐久性などにすぐれた住まいができるという理由からです。したがって森林の国日本の場合は、木ということになります。しかし、木材であれば何でもいいというわけではありません。木は生き物です。同じ樹種であっても、産地と育ちによって「質」が変わってきます。どの産地で、どんな管理のもとで成長したかによって、吸放湿性や弾力性、強度、見た目の美しさなどの品質が違ってきます。サン工房は水源かん養機能(雨水をすみやかに地中に浸透させ河川にゆっくりと流すことで、洪水や渇水を緩和する機能)や二酸化炭素吸収機能など、多くの公益的機能を持つ森林の健康を守り地域の林業を支えるために「木材の地産地消」を基本的に推進しつつ、その上で、木の品質にこだわり、樹種ごとに最も良質な木材を、全国の産地から取り寄せています。また、サン工房のつくる家には、継手や仕口といった職人の技と経験を活かした伝統的な大工仕事が数多く取り入れられています。これによって材と材をがっしりと確実につなぎ、丈夫な骨組をつくりあげるのです。さらに、柱や梁などの構造体を天井や壁で隠してしまわず、表に出したままにしておく「あらわし」を採用することも多いのですが、こうすることで無垢の木がいつも空気に触れ呼吸を続けますから木材本来の耐久性が保持されるのです。つまり、日本建築ならではの見事な軸組の美しさで目を楽しませてくれる「あらわし」は、「丈夫で長持ちする家」の実現にも役立っているというわけです。


そして、きちんと手入れする


こうしてつくられた丈夫な家をさらに長持ちさせるには、「きちんと手を入れる」ことが大切です。そしてまたまたこの点でも「あらわし」はメリットを発揮します。つまり、柱や梁を「隠さない」ことによって、言い換えれば、柱や梁を「隠さない」ことによって、耐震性や耐久性に大きな影響を与える家の骨格ですら手入れの対象となるのです。さらに、家の骨格がつねに目に見えているということは、肝心な部分に隠し事がない家ということでもあり、どこかしら安心を感じながら住み続けられることにもなるのです。

 



伝統工法の採用


手で刻む ・・・ 手刻みとは、大工が墨をつけ、のこぎりやかんな等の大工道具を駆使して木材を建築部材に加工する昔ながらの伝統技法です。無垢の木はその1本1本が異なる性質、くせをもっていて、大工はそれを自分の目で見極め、それぞれに見合った加工、手刻みでなければできない継ぎ手仕口加工をしていきます。

 

 

仕口 ・・・ 2つ以上の部材を、角度をもたせて接合したものを仕口といい、仕口の作り方によって軸組あるいは、建物全体の強度にも影響します。職人技の見せ所で、完成後は人目に触れることはありませんが、美しさと強さを兼ね備えています。

 

 

込栓 ・・・ 土台・桁に差した柱のほぞや、柱に差す横架材のほぞの抜けを防ぎ、緊結するために打ち込む栓で角形や丸形の形状があります。込栓穴は、2つの材が引き合うように微妙にずらしてそれぞれあけ、わずかにテーパーを付けた込栓を打ち込むことによって材同士が引き合い、密着します。

 

 

継手 ・・・ 材長寸法を増すために2つの部材を長手方向に接合したものを継手といいます。サン工房では、梁を継ぐ場合に「追掛け大栓継ぎ」という継ぎ方を用います。引張り力はよく耳にする「腰掛あり継ぎ」が約480kgという耐力に対して耐力は約4,000Kgです。同じ木材を使いながらも体力は約10倍です。これが地震に強い住まいの大工技術といえるでしょう。

 

 

長ほぞ ・・・ 木材を結合する所で、片方の木材の端につくる凸型のことをほぞといい、長ほぞであれば、もし梁成が大きくなって反ったような場合でも、刻んだ時点で狂いが無ければ、ほぞを差していくことによって、反りが修正されます。柱の頭部、脚部のほぞは差込栓をすることにより金物に頼らないで引抜に耐える構造となります。

 

 

火打梁 ・・・ 建物の水平剛性を確保するために隅部に取り付けます。よく見かけるのは火打ち金物ですが、私たちは金物と同等以上の耐力がえられ、意匠性にも優れている火打ち梁をヒノキでつくります。

 



耐久性の向上  

 〜見えないところの耐久性〜


建築の基礎は基礎形状にあり ・・・ まず建設地の地盤調査を綿密に行い、地耐力と地質を確認。その上で基礎形状を布基礎にするかベタ基礎(ダブル配筋)にするかを決定します。その際、どちらの基礎形状が強いかではなく、どちらがよりその場所の地盤に適しているかが重要です。

 

 

流れる空気で湿気を防ぐ ・・・ 木造建築に適度の湿気は大敵。そこで外壁と断熱材との間に空洞を設け、外壁の下の端から軒裏まで通気させる壁体内通気構造を採用。これにより壁体内に空気の流れをつくり外壁下地を湿気から守ります。また流れる空気が土台や柱に触れることで結露を防止し、木材を腐朽菌から守り、建物の寿命を延ばします。

 

 

適材適所で耐久性を上げる ・・・ 木造建築、中でも耐久性に大きな影響を与える土台や柱や梁などの構造材には、各部それぞれで必要とされる性能を持った樹種(適材)を使うことが肝心です。例えば、土台部分には耐久性が高く、また木材を腐朽させる腐朽菌ならびに内部を蝕むシロアリに対しても耐久性・耐蟻性のあるヒノキやヒバを柱や根太、大引には強度が高く腐りにくいヒノキを用いるなど適材適所を徹底しています。

 

 

タコ足のススメ ・・・ 給排水管など見えない設備の交換が簡単にできる仕組みであることが「丈夫で長持ち」のためには重要です。そこでサン工房では、給排水にヘッダー工法という方式を採用しています。給水給湯管の点検、管理も容易で、建物を壊すことなく給水給湯管を交換することも可能です。

 

 



耐久性の向上  

 〜見えるところの耐久性〜


耐久性を第一に考えたデッキ材 ・・・ サン工房では、日差しや風雨にさらされる屋外においても収縮・膨張・反り・割れが生じにくく、耐久性・腐朽性に優れた特性を持っているイペやウリン(アイアンウッド)等をデッキ材として推奨しています。これらは非常に硬度が高く加工が難しい木材ですが、メンテナンスフリーで30年〜35年の耐久性があるといわれています。

 

 

通気性を生かす外部塗装 ・・・ サン工房では、塗膜をつくらず木材が本来持つ通気性(調湿性)を生かしながら木材を守る含浸タイプの塗料を使用しています。塗布後速やかに溶剤が発散し、木肌から元通りの木の香りが戻ります。防腐・防カビ・防虫の性能を損ねることなく、着色系の場合も2〜3回の塗り替えで10年以上木肌を守り木の耐久性を向上させます。

 

 

木の呼吸を邪魔しない内部塗装 ・・・ ホルムアルデヒドなどの有害な化学物質を含まない浸透性塗料を使用しています。また、木に深く浸透しよくなじみ、木の呼吸を妨げず、湿気の多い場所でも使用できる優れた撥水性能を持ち、木の自然の風合いと肌触りを損なわずに耐摩耗性を付加することができる塗料を選んでいます。

 

 

耐久性の高い塗り壁 ・・・ 粘りがあり割れが入りにくく、コテやローラー模様のほか、水で薄めることにより吹付け仕上げも可能な水性タイプの樹脂系の壁仕上げ材を使用しています。色褪せしにくく、色合いや質感を長時間保持する高い耐久性をもつので、塗り替え回数が少なくてすみ、また、防藻・防カビ性能が高く、キズがつきにくいのも特長です。

 

 



耐震・耐風性能の向上

 〜建物を強固な箱にして、水平剛性を強化する〜


柱梁といった軸で構成される木造軸組工法(在来工法)の建築物は、軸と軸との接合部分が回転しやすいため、柱と梁だけでは地震や突風などの大きな水平荷重(横からの力)に抵抗できません。そこで、従来の筋違い(すじかい)に加えてすべての外壁に強固な構造用面材を打ち付け、耐力壁(水平荷重に抵抗する能力を持つ壁)とし、家全体を耐力壁という面でできた箱のようにして水平荷重に対する抵抗力を強化しています。また、同様に床面も、従来の火打梁(小屋組の隅角にある45度に取り付けた補強部材)だけでは耐水平荷重力が不十分なため、構造用面材を打ち付けることで耐力床とし、建物のねじれや歪みを防ぎ、優れた水平剛性を確保します。

 



「変わる」ことで、家はさらに長持ちする


このようにして丈夫な家がつくられるわけですが、家そのものがいくら丈夫であったところで、住まい手に長く住んでもらわなくては、家は「家」として長持ちすることはできません。そして家をより長持ちさせるためには、生活スタイルの変化に柔軟に対応できる「可変性」が必要となります。昔の日本の家は、襖を外すだけで二つの部屋が大きなひとつの空間になるなど、暮らしに合わせて簡単に間取りを変えることができました。サン工房でもこうした昔ながらの住まいの知恵にならい、それぞれの家族の生活スタイルの変化に対し、柔軟にかつ容易に対応できる、可変性に富んだ家づくりを実践しています。さらに定期点検をはじめとしたお客様とのお付き合いの中から、日々暮らしていくうえで生じる住まいに対する要望をいちはやく汲み取り、その都度、修正や調整を加えることで、住みやすさや居心地の良さを保っています。一棟一棟しっかりとつくり、きちんと手入れして、長く大切に住まう。そんな「丈夫で長持ちする家」は、歳月を経てもその価値を下げることはなく、むしろ住まいとしての味わいが深まり、ますます長く住み続けたくなるものです。“いい家”とはそういうものではないでしょうか。

 



自立循環型住宅のすすめ


私たちサン工房ではこのような考えのもと、「自律循環型住宅」 や 「環境共生住宅」 が登場する以前から、サン工房ならではの環境に配慮した家づくりを実践してきました。夏の暑い日などの外気を取り入れ室内を涼しく保つ工夫として、卓越風を有効に取り込める開口部を設置し自然風を家の中に導いたり、冬期に開口部から日射熱を取得し、蓄熱して夜間に利用するなど風や太陽の光などの自然の力を借りながら、地域の気候風土や立地条件に合わせて工夫を凝らすなど自然を上手に使い、自然と上手につきあう家づくりをしてきました。つまり昔ながらの 「日本の家づくり」 の考え方を今にとりいれることで、少しでも環境にやさしい家ができるのではないかと考えています。

 

 

 

 

 


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